what's up? 今日のニューヨークに吹く風は何色?


by マグノリア
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茶碗物語

寝ても覚めても、

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有る秋の日に 何を思うか

碧の君の 瞳の奥に

有る秋の日に 何を見たか

その空の高さに 吸い込まれん

有る秋の日に 目を閉じて

ゆっくりと ゆっくりと

碧の 心を 飲み干した

何処かで その脳裏の奥底に しまわれていた

碧の こころを 思い起こす

お茶碗は 手のひらに熱く

解き放たれた 碧の粉は 喉を潤し

何処かに旅する様に その味わいを 確かめる


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寝ても覚めても、

最近は お茶碗で始まる生活なのです。
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by magnolia0812 | 2011-09-22 00:05 | 作陶部

蜻蛉の詩

その日私は大きなビルのロビーに居た。
大理石の床も、壁も、見上げるほど高い。


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天上もピカピカだった。

待っていたエレベーターが着くと、ドアが開きその中から無数のトンボが飛び出して来て、広いロビーはトンボの群れで一杯になる。

開いたままのエレベータの中にはまだまだトンボがビッシリ入っている。
それでもまだまだエレベーターからトンボは勢いよく飛び出して来る。
ロビーには無数のトンボが透明の羽をキラキラさせて飛び交い、あっけにとられた私はエレベーターに乗れないでいる。

毛布をかぶってエレベーターに乗って上へ上がって行く人も居たが、私は透明の羽をビビらせて飛び交うトンボの大群に恐れて、足が動かなくなっていた。

その内、モウ一機のエレエベーターが着く。と、幸いその中にトンボの群れは居なかった。
ここゾとバカリ、私はそのエレベーターに飛び乗る。私以外にも少し太った女の人が一緒に乗り込んだ。
そしてお互い、ホッとした。

急いでドアを閉めるボタンを押すと、ドアは素早くスルスルと閉まってくれた。
しかも、ぴっちりと。ピッチリ!ピッタリ! 
いや、それどころか閉まったドアの継ぎ目もみるみる内に無くなり、気が付くとそのエレベーターの壁は何と、バブルガムで出来ていた。

ピンク色のバブルガムで出来ている。粘っこく甘い香りもする。
階を示すボタンはM&Mが埋め込まれていて色とりどりだ。太った女は金髪の髪を振り乱し、慌てて、ボタンを押す。
でも、全く何階のボタンを押したかは解らない。

私も、太った女も焦った。エレベーターは上昇するとともにだんだん狭くなって行く。
暑い!私達は冷や汗と熱気でパニックになっていた。
壁はべたべたと迫ってくる。しかもバブルガムの匂いが充満していて、甘い香りで息が詰まりそうになる。
太った女と私は更に焦りに焦る。

気が付けば、エレベータには通気口もボタンも何もかも無くなっていて、全面ピンクのバブルガム。しかも機内は益々狭くなって来る。そして空気も段々少なくなって来る。みるみるバブルガムの壁が迫って来る。太った女も私も必死で壁を叩くがバブルガムはどんどん迫って来てモウ私達は窒息寸前のピンチ!

嗚呼あああああああア〜誰か助けて!


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けたたましく携帯のアラームが鳴って目が覚めた。

九月八日 曇り 今日は休みだった。
そう言えば、先日車のアンテナの先に赤とんぼが停まっていたのを思い出した。
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by magnolia0812 | 2011-09-09 18:11 | 短編部

秋色静中生

今日はお休み。
最近はオフの日に限って地震だのハリケーンだので仕方なく家に籠りがちでした。
今日はお茶の稽古があって久々にマンハッタン20丁目界隈に出かけました。
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この界隈は私が1985年NYに来て始めにテキスタイルデザインの仕事をしていた頃のスタジオがある懐かしい場所です。スタジオ内もレンガの壁で天上までの大きな窓があり、NYの香り一杯でした。LAから NYに移って来て何もわからないまま自分の作品を持って面接を受けたときの事を思い出します。

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その当時、この界隈は、カメラ屋、写真撮影スタジオ、照明機材屋が多かったのですが、
最近はお洒落な家具屋、レストランが増えて、街の様子はスッカリ変わっていました。
本当にココに来るのは何年ぶりでしょうか?

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今日のお稽古はこの界隈に和室をお持ちの方の家でのレッスンでした。
古いアパートのビルの7階に上がると、エレベーターが開いて、モウそこはお家の玄関ホール。
足下には持ち主のロゴマーク?がペイントされていてスポットライトが当たっています。
グローバスさんというお宅で、グローブ(地球)なんて、お茶目ですね!

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本当にココはNY?と、思わせる畳の香りのする素敵な和室です。

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奥の茶室には雪見窓もしつらえてあり、砂庭が覗いています。

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お茶席では”生け花”では無く野の花を入れるトの事。
その、野の花を手に入れるのがマンハッタン内では至難の業!写真暗くてわかり辛いですが。。。
この籠のお花はロングアイランドのお家の庭から御持ち頂いたとか。

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お軸はモウ夏も終わりを告げる、というか。夏の中にも秋が息づいて近づいて来ているのが感じとれる。と、いう詩で、萩の花と満月が墨で描かれています。

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このお茶会は教室ではなく、多くの人々にお茶の心をもっと広く知ってもらいたい。若い先生のその熱意と意向で活動されています。お稽古代は100%東北地震の義援金にあてられています。

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とても和やかで、肩肘張らず、若い先生は私達の全く知らないお茶の世界のお話、歴史、その心を教えて下さいます。

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お稽古が終って、外に出ると、ビルの谷間。
確かにココはマンハッタンです。

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空を見上げると、もう秋の雲が出ていました。
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by magnolia0812 | 2011-09-02 00:52 | ぶらり旅探険部